訪問記
訪問日:2005.11.27
秋の陽はつるべ落とし、という言葉の通り晩秋ともなると午後の陽はあっというまに衰えてゆく。しかも関東は日本標準時の基準子午線よりかなり東に寄っているため余計日の落ちるのが早くなる。自然観察の森を訪れたのは冬至まで1ヶ月を切った11月の末。入場したのは午後2時、晴天であったがカメラの露出計は既に陽射しが衰えていることを数字で示している。
観察の森の門を入ると左右は草地になっている。この草地はいくつかの区画に分割されており、区画ごとに草刈りの頻度を変えて管理している。これは草刈り、という作業が草地の環境にどのように影響するか、を実際に学習するための配慮。
秋の雑木林は木の実の宝庫。熟した木の実は写真のガマズミをはじめ、柿、ナナカマド、柑橘類など赤や黄色のものが多い。その理由は、多くの野鳥の目が赤や黄色を特に強く感じるからだとか。自分で動くことの出来ない植物たちは鳥たちに見つけて貰って、実を食べられてそして種だけを別の場所に運んで貰う。こうして自らの生育する場所を拡げてゆく。いつの間にか庭に見慣れない木が生えているのは鳥たちの仕業の可能性大。